レザー CV:内山昂輝 | |
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誕生日 | 9月9日 |
所属 | 奔狼領 |
使用武器 | 両手剣 |
神の目 | 雷 |
命ノ星座 | 狼座 |
人間の町から離れて、モンド地域の奔狼領で狼と暮らす少年。 勘が鋭く、動きが俊敏。 |
ストーリー
キャラクター詳細
レザーは奔狼領で暮らしている謎の少年だ。彼の姿を目撃したモンドの住人は多くない。
数少ない目撃者によると、五感が鋭く、体つきは逞しく、素早く木々の間を駆け抜け、よく狼の群れと共に行動し、自ら人間に近づくことはないらしい。
更に、彼は狼に育てられた捨て子、実は少年の姿に化けた狼の神様、などといった噂まである。
これらの噂は「狼少年」のイメージをより謎めいたものにした。
そして話題の「狼少年」である本人は、今日も丘の上で日向ぼっこをしている。
キャラクターストーリー1
レザーはいつも狼の群れの中で暮らしている。
どの狼とも仲がよく、例えば、誰の吠える声がよく通るか、誰が奇襲に適しているのかなど、レザーが知らない狼はいない。
レザーは風の感情が読め、遠い先のにおいや様々な花草の用途も分かるが、唯一、本当の両親のことだけは分からなかった。
一体どんな人だったのか、いくら頑張っても思い出せない。
物心がついた頃から、彼は狼と一緒に暮らしていた。狼は彼を「ルピカ」——「家族」のように扱っている。
キャラクターストーリー2
空を、小さな歌う生き物が飛んでいる。
雲は長くふわふわで、狼のしっぽみたいだ。
レザーの世界はとても単純だった。
晴れの日に思い切り狩りをして、熟した果実を取る。雨の日は樹洞に隠れ、狼のしっぽを腕に抱き、葉っぱの上で眠る。
肉を頬張って水をごくごく飲む。熱くなったら湖に飛び込んで泳ぎ、喉が渇いたら甘い果実を探す。
レザーは自分の体と腕を見て、そして「狼」の体と腕を見る。
自分は「狼」とは違うと、彼は知っていた。
それでも、今の暮らしをレザーはとても気にっている。
キャラクターストーリー3
ある日、背の高い男が山に入ってきて、レザーの穏やかな生活に終わりを告げた。
レザーは彼のことを知らないが、「人類」の一員だということだけは分かっていた。困惑したレザーに、相手は優しい微笑みを見せた。
「坊主、一緒にモンドに戻らないか?」
男はそう言って手を伸ばしてきた。レザーも狼たちも、その意味が分からなかった。レザーに近寄らせまいと、狼たちは前に出た。
狼のしっぽの間に隠れたレザーは自分の体と腕を見て、そして狼たちの毛の隙間から「人」の体と腕を見る。
自分は賢くないと知っていたが、あの時、彼の中に一つの疑問が生まれた。
「オレは狼? それとも人間…?」
キャラクターストーリー4
「レザー」という名前は、あの男につけられたものだ。
単純な狼少年は、人間の言葉を理解できなかったが、男の顔を見て、なんとなくそれが自分の名前だと分かった。
「レ、ザー」
奔狼領の木の影が短くなり、また長くなる。
男はレザーに剣を振る方法を教えた。
「鉄の爪」は重いが、木を裂けるほど鋭い。
「これで友達を守るんだぞ」
「とも、だち」
レザーは男の言葉を繰り返したが、その意味は分からなかった。そもそも、名前というものが大事かどうかすらも分からなかった。
あの男の名前を、レザーは最後まで告げられる事はなかったからだ。
キャラクターストーリー5
「師匠、友達とは、なんだ?」
レザーは決して豊富とは言えない語呂の中から、なんとか言葉を見つけて、新しく知り合った師匠に質問した。
じゃがいもを調理する方法から、夏の夜空で一番輝く星の名前まで、紫色の師匠は何でも知っている。しかしリサはその質問にひとつ欠伸をして、笑顔を見せるだけだった。
レザーは考えた。風の日も、雨の日も、ググプランが髪にくっつくまで考えた。しかし答えは分からなかった。
それからしばらくして、レザーは赤い、熱い女の子に出会った。
彼らは一緒に風に吹かれ、雨に打たれ、ググプランだらけの灌木帯の側を転がった。
女の子の名前はクレー。彼女と一緒に遊んだ時、レザーは小さい頃、狼たちとじゃれ合った時の楽しさを思い出した。
「友達は、ルピカみたいだ」
レザーは世の中のことをあまり理解できないが、彼には獣のような原始的で率直な忠誠さがある。
「——じゃあ、ルピカのように、命をかけて守るべき人だ」
狼の群れが遠いところで吠えている。
帰ろうと呼んでいるのだ。
レザーは今でも自分は狼なのか、それとも人間なのか分からない。
しかし、この暮らしをレザーはとても気に入っている。
レザーの木箱
気をつけて開けなければ、指を傷付けてしまうくらい粗末な木の箱に、レザーの宝箱が入っている。
割れた大剣の柄と「風車アスターと狼」という童話集と枯れた四葉のクローバー。
世の中のことをあまり理解できないレザーにとって、これは「友達」が送ってくれたプレゼント、彼の大切な宝物である。
神の目
「神の目」を手に入れた時のことは、レザーが思い出したくないことの一つである。
あれは雷雨の日であった。アビスの魔術師が、背後からレザーを襲った。レザーを救おうと、狼の群れを恐れずにアビスの魔術師に攻撃を仕掛けたが、全滅させられたのだ。
仲間の惨死をただただ見ることしかできなかったレザーは、野獣のように苦しく咆哮した。
―—「ルピカ」
憤怒の雷電が彼の体にまとわりつき、限度を超えた元素力が、彼の身体中に流れた。
守りたい、復讐する。
彼は鎖を断ち切り、武器を持ち上げた。
アビスの魔術師は、この乱れた雷電の力に倒された。だが、倒れた仲間は護れなかった。
……
「神の目」を得たが、その時のレザーはまだこの力を使いこなせなかった。あれから長い月日を経て、ある日、彼は薔薇の魔女であるリサと出会い、彼女から人類の知識を教わった。
「もう仲間を傷つけさせない」
レザーの「神の目」の扱い方は、日に日に上達している。彼は密かに決意した。もっと強くなる、誰よりも強くなる。
危険なことに遭っても、彼は彼の「ルピカ」を守り抜くと。