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【原神】 雷電将軍 《影》 ストーリー まとめ

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雷電将軍《影》 CV 沢城みゆき
誕生日 6月26日
所属 稲妻城
使用武器 長柄武器
神の目
命ノ星座 天下人座
御建鳴神主尊大御所様。永劫不変の「永遠」を稲妻の民に約束する。

 

 

キャラクター詳細

人類は世界への憧れや好奇心を抱いて生まれてくる。これは世界を認識するための原点であり、知性を築く基盤でもある。

稲妻の人々にとっての世界も同様だ。そこには遥か昔から風雨と雷電、天光と大海が存在した…そして「雷電将軍」も。

就寝時、母親は幼子に将軍の話を語り聞かせる、魔神を斬り伏せ、異族を鎮めた伝説のことを。

少年と少女が列島を歩き回り、目の当たりにしたのは刀で真っ二つにされた峡谷と、地面にそびえ立つ蒼白の蛇骨だけ。戦線に駆け付けた兵士たちは、「常道を恢弘せしは、永遠なる鳴神なり。」と口々に叫ぶ。

平和で幸せに暮らす民は、将軍とその配下の三奉行に感謝している。

雷電将軍」の威名は、既に命の枷を超越し、稲妻の永遠なる信仰となっていた。

このような威名と権力の下、彼らの子孫も同じ景色を目にし、同じ信仰で心の世界を構築する。そして、この伝承を永遠に引き継いでいくのだと、彼らは心から信じていた。

それぞ——将軍様が民に約束した恒常楽土なのだ。

 

キャラクターストーリー1

雷電将軍、本名を「雷電影」。

彼女は遥か過去より歩み、稲妻が千百年にも渡り払ってきた数々の代償を経験した。最も幸福であった歳月は過ぎ去り、かつての友は敵に。そして最後、刀を握る理由さえも失った。

「前へ進めば、必ず何かを失ってしまいます。」

これこそが、時間を媒介にして全ての世界に作用する揺るぎない法則であると、影はそう思った。

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最も繁栄していた人の国が一夜にして崩壊し、最も歴史にある璃月港が岩神に別れを告げた。別れの風は、時間の向こう側から吹いてきている。

雷電将軍」の名声は今も知れ渡っているが、幾星霜の年月が経てば…いつの日か、稲妻は神の庇護を失うことになるだろう。

武人として、あらゆる敵を警戒する。たとえ時間のように虚空なる脅威であっても、必ずその日が訪れる前に反撃の糸口となる武器を見つけ出す。

彼女の答えは「永遠」。「永遠」のみが全てのものを維持し、稲妻を不滅の国にすることができるのだ。

「ならば、全てがまだ美しいうちに止めましょう…このまま…永遠へと。」

 

キャラクターストーリー2

肉体に閉じ込められた魂が「永遠」を追求するのであれば、寿命を避けて通ることはできない。限られた時間が影の頭を悩ませた。ある日、不思議な技術が運命に導かれたかのように、彼女のもとへ届く。

この技術があれば、まるで本物の生命体であるかのような精巧な人形を作り出せる。

理論上、人形は影の全てを完璧に再現することが可能であった。それは寿命の限界を超え、稲妻を永遠に庇護することを可能にする。

しかし、神の複製体を作るのは、そう簡単なことなのだろうか?

影はこのために数え切れないほどの実験を行った。失敗作を大量に処分し、想像を絶する時間と材料を費やしてきた。

その執念と武人の志によって、彼女は完璧な人形を作り上げたのだ。

新生の「雷電将軍」は静かに座り、影が話す彼女のこと、そして「彼女」と彼女たちにまつわることに耳を傾ける。稲妻の未来は、輝かしい青図として描かれた。

彼女は影に対して一つの疑問を抱いていた。

「肉体を捨てるということは、もう後戻りできないということ。あなたは後悔していないのですか?」「あなたの存在が私の答えです。」

その後、影は刀に宿る意識となった。「一心浄土」は、こうして誕生したのである。

 

キャラクターストーリー3

将軍になる前の雷電は一介の武人であり、先代の命令に従っていた。

先代の雷神、雷電眞は武力に乏しく、戦いや殺しの仕事を影に任せていたのだ。ただ影には殺戮だけではなく、友人と桜の木の下で歌やかるたに興じ、のどかに過ごす時間もあった。

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その性格ゆえか、遊戯中の影は朴訥としていた。彼女が最終的な勝者になることも、狐斎宮様が特別に用意した賞品を獲得することもなかった。

そんな彼女は、武道の修行に充てていた心血を、歌とかるたの修行へと注いだ。眞と御輿千代にかるたの勝負を申し込んだり、月明かりの下でひとり詩歌を読んだりした。

ある日、櫻の木の下で影は勝ち進み、最後は天狗に勝ち、ついに勝者の座につくことになった。

影は勝利に歓喜したが、友人の笑い声を耳にする。とっさに自分が冷静さを欠いていたことに気付き、慌てて両手を下げると、凛とした冷たい顔に戻った。

もちろん、友人たちは嘲笑っていたわけではない。彼らは影のことをよく知っており、きっと勝利にために努力してきたのだろうと思ったのだ。

斎宮様も笑みを浮かべながら、菓子を影に渡す。

「褒美といっても、妾が作った菓子に過ぎぬ。まさか影がそこまで喜ぶとは。ならば、この勝者だけが手にできる褒美をじっくりと味わうがよい。」

無論、影は菓子を欲していたわけではない。武人として、負けたのならば勝つまで挑む。この菓子は、彼女の勝負に挑む心構えへの褒美だった。

影はすぐにまた無意識のうちに微笑んでいた。勝利の味もさることながら、この菓子は影の舌を唸らせたのだ。その笑顔を隠そうとする不器用な彼女の姿に、友人たちはまた笑みをこぼす。今でも影は、その櫻の木を良く思い出す。

長いこと見に行っていなくとも…たとえ桜の木の下に誰も座っていなくとも、彼女は時間が永遠に止まることを願うのであった。

 

キャラクターストーリー4

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影は、眞が稲妻の風景や美食、人々の物語をこよなく愛し、それを自分に教えるのが好きだったことを今でも覚えている。

二人とも「摩耗」という概念をよく理解していたが、未来を案じる影と違って、眞は現在に目を向けていた。

「儚い景色であることを知っているからこそ、一層楽しむべきではないか。」

それを聞いた影は、自分がただの影武者であったことに反省し、雷電将軍よりも古い考えであったことに苦笑いを浮かべた。影はもっと余裕ある心を持ちたいと思った——そう、眞のように。

しかし、時代は瞬く間に移り変わり、予想だにしないことが影に起こる。気がつくと、彼女の手には死にゆく雷電眞から受け継いだ刀が握られていた。

この日、影武者であった影は、まことの「雷電将軍」となったのだ。

そして、影が「摩耗」の苦しみを本当の意味で理解した日でもある。

時が流れれば、この刀も、あの櫻も…稲妻の全ての命が目の前で散っていくのではないか。それらは稲妻の根幹であり、雷電将軍が守らなければならないもの。

「ならば、先行きを読むことは無意味なことではなく…過ぎたことでもない。」

心の内で覚悟が定まり、生命が肉体を超越する、そして永遠は浮世に降り立った。

 

キャラクターストーリー5

ある夜、雷電影は瞑想中に夢の世界へ入った。

彼女は天と地の間に残された唯一の存在、鏡像のように存在するもう一人の「自分」。

ため息をつくかのような声が人形の口から漏れ出ると、彼女の耳へと届いた。

「あなたが心に決めた永遠は、人々の無数の願いによって揺らいでしまいました。ならば、あなたは既に私の敵です。」

人形を作る際、影はあらゆる危険を考慮した。

すべての可能性を考えてきた、最悪の場合…いつの日か自分自身が「永遠」の脅威となることさえも。しかし、彼女は前へ進み、「永遠」に辿り着かねばならない。その意志は、誰であろうとも決して邪魔することのできないもの。

人形の言葉は、過去の自分からの責苦のようであった。

「過去の自分よりも、今の自分の信念の方がしっかりとしたものだと考えている。だから、今の自分こそが正しい、果たしてそうなのでしょうか?」

同じ顔をしていても、その口から語られる意志は異なっていた。過去の自分と戦う日は、いずれ来るだろう。

だが、それは今日ではない。まだ彼女の準備が整っていないことを、影は知っていた。

澄み渡る心を持ち、無我の境地へと達したが、民衆の叫喚によって足を止めた。

明鏡の上では空が濁りはじめ、無我の殿堂で鳥が鳴く。夜明けの時が来た。

武士は刀を取らねばならない。

それは泡影の如く、虚像のようで真実のような夢であった。

 

「夢想の一心」

影のように、今に至るまで受け継がれてきた刀。

二人の主君の手を経て、時と永遠を見守ってきた刀。

それは雷電眞の神威によって生まれたものだが、一度も刃を研がれたことはない。物は主人に倣うもので、眞が戦いを苦手とするように、それも戦わず、眞の思う平和を象徴するものであった。

眞が亡くなった日、それは影の手に渡った。刀は地に染まり、その先端から初めて真紅色が滴ると、荒風と奔雷によって散った。

眞はこれに「夢想の一心」という名をつけていた。それは夢のように美しい稲妻を見届け、この世と共に歩み続ける高貴な心を象徴するかのよう。

影はその名を変えなかった。彼女もその光景を目にしたことで、より純粋でより強い「心」が生まれたからだ。

稲妻の美学とは、まさに浮世の儚き幻夢、その中の大切な瞬間を捉えることである。

 

神の心

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「一心浄土」に住みつく前、影は神の心をどう保管するか悩んでいた。

影はもう神の心を必要としていないが、これほど大切なものを不用心に置いておくわけにもいかない。最初はエネルギー供給装置へと改造することも考えたが、彼女の技術はなぜか神の心に通用しなかった。

そこで彼女の頭に思い浮かんだのが、狡猾で聡明な八重神子。八重神子は頼れる性格ではないが、影にとって最善の選択であったのは間違いない。

頼みを聞いた八重神子は思わず、「妾はこれを売ってしまうやもしれぬ、怖くないのか?」と口にした。

「あなたは神の心の価値を理解しています。たとえそれを売ったとしても、同じ価値のあるものと交換する必要がある、しかしそれは容易なことではありません。」

八重神子のような性格であれば、神の心を売っても不思議なことではない。だが、彼女が決して損を選ばないのも事実だ。

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それは旧知の中である影にとって、言葉にせずとも分かること。八重神子は影の意図を理解し、微笑みながら神の心を受け取った。

「汝からの申し出じゃ、後悔しても遅いぞ。」

 

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