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【原神】ディオナ ストーリーまとめ

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ディオナ CV:井澤詩織
誕生日 1月18日
所属 キャッツテール
使用武器
神の目
命ノ星座 子猫座
稀な「非人類」の血統を引いている少女、「キャッツテール」の超人気バーテンダー

 

 
 

 

 

キャラクター詳細

客が毎回「キャッツテール」に入ると、必ず最初にカウンターの方に視線を向ける。

なぜなら、そこには必ず猫耳の少女が立っており、耳を小さく動かしながら、不機嫌そうな顔でシェイカーを振っているのだ。

彼女は、モンドの酒造業の期待の新星、伝統勢力に挑む者、バーテンダーのディオナだ。美味しい酒を調合するのは、彼女の目的ではない。むしろ、正反対だ。

彼女が酒を調合するのは、他人が見れば「少し不思議」に見える。だが、本人からしたら「一生懸命この嫌な液体を破壊している」つもりだ。

だが、どんな酒でもディオナの手にかかると、たちまち想像もつかないほどの美酒となる。これはある種の「祝福された体質」だが、ディオナにとっては最大の難題であった。

自称「酒造業の殺し屋」であるディオナにとって、モンドの酒造業を破壊するのが、彼女の目的なのだ。

 

キャラクターストーリー1

「キャッツテール」のバーテンダーになったのは、ディオナが計画した悪夢の一つである。この悪夢は、彼女の大きな計画の第一歩でもあった。

客がカウンターに腰かけ、バーテンダーである少女の嫌そうな目線を「堪能」しながら、「ディオナスペシャルドリンク」に期待していると…

「さぁ、このサソリとシーソルトのカクテルを飲み干して。あなたの酒飲みの人生に、終わりを告げるのよ…」

ディオナはこのように、いつも酒飲みの気分を台無しにしようと企んでいるのだ。

しかし…

「ゴク…ゴク…あぁ、こんな美味い酒は初めてだ! もう一杯もらえるか?」

「…も、もう一杯?」

今日に至るまで、ディオナはこの「百発百中で美味しい酒を調合できる」体質と戦っている。負けず嫌いの彼女は、真にまずい酒の配合を探す事をまだ諦めていない。

だが結果はいつも同じだった。「キャッツテール」には相変わらず人が集まり、客たちは口々にディオナを称賛する。

ディオナは目の奥に涙をため、怒りで顔をしかめるのだ。

「身の程をわきまえなさいよ!」

 

キャラクターストーリー2

ディオナの父親、ドゥラフは清泉町で最も優れた狩人である。

漠然とした姿や、飛びぬけた狩りの技術、冷静な判断力を持つ彼は、清泉町全ての狩人から一目置かれる頭領であり、手本であった。

ディオナにとって、幼い頃の記憶にいる父はいつも輝いており、彼女の憧れでもあった。そのため、そんな父の印象がひっくり返った時、ディオナは悲しさの余りに泣きじゃくった。

「あの酔っ払った姿、お腹いっぱいになって泥の中で転げまわるイノシシみたい!」と、ディオナは赤い目を擦りながら言う。

ディオナは全てを酒のせいにした。彼女にとって、父は間違いを犯さない、完璧で頼れる存在だったからだ。

「全部酒のせいだ! 酒は人を惑わせて、人の頭をおかしくする悪いものだ!」

これが、ディオナが酒を嫌うようになった原因であり、「キャッツテール」の景気を上げた原因でもあった。

「キャッツテール」のオーナーであるマーガレットは、この事態を全く予想していなかった。彼女がディオナを雇った理由は非常に単純だった。

「だってあの子、可愛すぎるもの」

 

キャラクターストーリー3

客のほとんどは、ディオナの猫耳と猫のしっぽを、バーテンダーの制服の一部であると思っていた。

あの日、ある酔っ払いの客が好奇心で、ディオナのしっぽを触り、暖かく柔らかな感触を知るまでは…

その後、「キャッツテール」はディオナが大暴れしたことにより、大変な騒ぎになった。

猫の外見は、「カッツェレイン一族」の血統の証であり、モンドでは珍しい存在である。

外見が猫に似ていることに加え、ディオナと彼女の父ドゥラフは狩りにおいても、卓越した素質を持っていた。これも古い血統がもたらしたもの。

そのため、追跡、射撃、俊敏に跳ねまわる…これらすべて、ディオナが得意とするものである。

「そうだ、彼女は暗闇でもよく目が効くんだ」

「悪い所はそうだな…怒ると人に噛み付く所だ。気を付けた方がいい」

イーディス博士は『奇異血統の調査研究』の中でそう記した。

 

キャラクターストーリー4

ディオナの出現は、確かにモンドの酒造業に影響を与えた。

アカツキワイナリーの市場は、突如現れたキャッツテールに打ち負かされそうになった。これは、ワイナリーの経営を担当していたエルザ―にとって耐えられないことであった。

エルザ―はこの「中心人物」について、あれこれ嗅ぎまわり始めた。ディオナが一番打ち負かしたい「ラスボス」がアカツキワイナリーである事も知らずに。

「この奇妙で大胆な調合方法が、美味しさの秘訣ですと?」

ディオナは顔を上げ、先ほどカウンターに座った白髪の男性を見た。

「うん、正に絶品。この中から、酒に対する熱情と愛が伝わってきます」

ディオナのシェイカーを振る手がわなわなと震え始める。鋭いエルザ―はそれに気付き、直接交渉を仕掛けた——

「あなたのような優秀なバーテンダーが、我々アカツキワイナリーに協力してくれるなら、モンドの酒造業は前代未聞なまでに繁盛するでしょう!」

……

その後、ディルックがエルザ―の手に巻かれた包帯について尋ねても、エルザ―は珍しく口ごもりながら答えるのだ。

「ね、猫に少し噛まれてしまって…」

 

キャラクターストーリー5

ディオナの故郷では、「泉の精霊」の伝説が伝わっていた。

精霊は井戸の側で絶望に打ちひしがれていた親子に、救いの手を伸べた。枯れ井戸の中から水を呼び起こし、泉に変えた。病に侵され虫の息だった子供は、奇跡のような泉の水によって回復した。

当時、人々は次々とこの祝福の泉を一目見ようと訪れ、やがて、泉を囲むようにして集落ができた。これが「清泉町」の誕生である。

今の清泉町では、ほとんどの人がその話をただの伝説だと思っている。「観光業界の陰謀」だと言う者までいた。

幼いディオナだけが泉の精霊の存在を固く信じ、父が深い眠りにつくと、いつも泉に映る月に向かって話しかけていた。

それは応えるに値する、純粋で、素直な美しい心…きっと泉の精霊はそう思った。

だからディオナは奇妙な友情を手に入れた。それは全てを打ち明け、孤独を取り除いてくれる存在。

ディオナが7歳になった日の夜、泉に反射した月明りが彼女の顔を照らした。泉の精霊の囁きがディオナの耳元に響いた。

「狩人の娘を祝福し、成長の証と餞別の印に、この贈り物を与えます。あなたの杯が永久に美酒で溢れ、千年の雪をも溶かす泉となりますように」

その後、泉の精霊は二度とディオナの前に姿を現す事はなかった。その記憶は、幻想の影のように幼いディオナの中に残った。

今のディオナはまだ気づいていない。自分の厄介な体質は、「あの夢」が原因であると。

 

クールシェイカ

ディオナの父であるドゥラフは偶に自分で酒を作る趣味を持っている。

夜になり、父がシェイカーを振り始めると、盗み見ていたディオナも知らないうちにしっぽを振っていた。

父がシェイカーを振る日はいつもより酷く酔っていて、眠る前のお話も語ってくれずにそのまま倒れて眠ってしまう。

そこである日、父が狩りに出かけた後、ディオナはこっそりとシェイカーをベッドの一番奥に隠した。だが、父は探す事すらせず、翌日新しいものを持って帰ってきたのだ。

ディオナが「キャッツテール」のバーテンダーになるべく、面接に挑んだ目、マーガレットはディオナが持っている、やや彼女に似つかわしくないシェイカーに気づいた。

器用なオーナー、マーガレットの手により、可愛らしい猫のしっぽがついたシェイカーは「デビューのプレゼント」として、ディオナの元に返ってきた。

「これであなたにふさわしくなったわ」マーガレットは満足げに頷いた。

 

神の目

ディオナの酒に対する嫌悪は、「憎しみ」ではなく、「渇求」から来ているものであった。

彼女は父がずっと自分の憧れの姿でいてくれることを願っていた。常に家族に寄り添い、決して酒で幸福を「分かち合う」ことをしない。

ある時、大雨を三日間降り続いていた。そして、狩りに出かけていた父も、三日間帰って来なかった。

劣悪な天候は、西風騎士団の救助隊の捜索を困難なものにした。この時、「失う」ことへの恐怖が、深くディオナに刻まれた。

「分かち合う」ことも許せないのなら、「全てを奪い去る」ことにどうして耐えられるのか。

ディオナは飛び出し、暴風雨の中をひたすら走った。未知の力が、彼女の前に立ちはだかる激流を氷へと変えた。己の天賦の追跡能力を頼りに、ディオナは崖の下で父を見付けた。

他の狩人に助けられ家に戻り、父に大事がないことを確認したディオナは、泣きながら笑顔を浮かべた。「よかったら…お酒作ってあげようか? 飲めば、少しは痛みも紛らわせられるよね?」

恐らく、それはディオナが唯一、真面目に酒を調合した時だった。

「冷たくて、本当に美味いなあ、ハハハハ…いたた…」

娘が調合した酒という事実は、アルコールよりも遥かに大きな鎮痛効果を発揮しただろう。

——この出来事はディオナに氷元素を操る力を獲得させたが、彼女を酒と和解させる事はできなかった。

 

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